Q. 治療を受ければ肌の色は戻りますか?
白斑治療の主な目標は、失われた肌の色を一部でも回復することです。治療によって色素が戻る程度と速さには個人差がありますが、一般的にはゆっくりと、少しずつ改善していきます。
例えば光治療や軟膏治療を数か月以上続けると、白い斑点の中に褐色の点の形で色素細胞が再生成されて広がり、肌の色が戻り始めます。ただし一度で元の肌の色が完全に再現されることは難しく、部分的な再色素化が徐々に進むケースが多くあります。また治療で得られた色素も時間の経過とともに再び薄くなることがあるため、効果を維持するには維持治療が必要になることもあります。完治という概念よりは、継続的な管理で肌の色を最大限取り戻し、それ以上悪化させないことに重点を置くのが現実的です。
Q. 白斑はどのように進行しますか?速く進みますか?止められますか?
白斑の進行速度と様相は人それぞれ異なり、予測が困難です。一般的にはゆっくり進行する傾向がありますが、時に急速に広がることもあります。新しい斑点が頻繁にできる活動性の白斑の場合、短期間コルチコステロイド薬(例:プレドニゾン)を服用して進行を遅らせるなどの治療を試みることができます。一方、体の片側だけに限局して現れる分節型白斑は主に幼い年齢で始まり、6~12か月ほど速く進行した後はたいてい止まることが知られています。非分節型白斑(全身に現れる一般的な形)は進行が完全に止まる明確な時点はありませんが、治療によって斑点の拡大を抑えたり速度を遅らせたりすることができます。
Q. 白斑はうつりますか?
いいえ。白斑は伝染性の疾患ではありません。細菌やウイルスの感染によって生じるものではなく、患者さんと接触してもうつりません。自己免疫の異常により発生する非感染性の皮膚疾患ですので、白斑の患者さんと肌が触れ合ったり日常生活を共にしたりしてもまったく感染しません。ご安心ください。
Q. 白斑の患者が気をつけるべき生活習慣は何ですか?
白斑は日々のケアと生活習慣も大切です。以下のようなスキンケアと生活のルールを守ると、白斑の悪化を予防し、肌の健康を保つのに役立ちます。
紫外線対策
-
SPF 30~50以上の日焼け止めを使用
-
長袖の服、帽子、日傘などで肌を保護
-
人工日焼けや過度な日光浴を避ける
皮膚外傷の予防
-
傷、やけど、摩擦に注意(ケブネル現象の防止)
-
掻いたりこすったりする癖を減らす
肌の色の補正方法
-
メイク、セルフタンニングローション、皮膚染色剤の使用が可能
-
タトゥーは皮膚の損傷を引き起こす恐れがあるため避けるべき
栄養管理
-
ビタミンDが豊富な食品(青魚など)を摂取
-
必要に応じて医師と相談のうえビタミンDサプリメントを服用
ストレス管理
-
十分な休息と睡眠を維持
-
規則的な運動やリラクゼーション法を活用
-
心理的な負担が大きい場合は専門家への相談を推奨
Q. 白斑は年齢や肌の色によって現れ方が違いますか?
白斑は年齢や人種を問わず、誰にでも発症しうる疾患です。白斑は全世界の人口の約0.5~2%に見られ、肌の色や人種に関係なくほぼ同じ割合で発生します。ただし、目立ちやすさは肌の色によって差が出ることがあります。肌の色が濃い方や日焼けしやすい方の場合、白斑による白い斑点と周囲の正常な肌との色のコントラストがはっきりして、より目立ちやすくなります。一方、肌の色がとても明るい方は白い斑点が比較的目立たないこともあります。年齢の面では、幼い年齢での発症が多く見られます。白斑患者全体の約50%は20歳以前に最初の症状が現れ、小児期に始まるケースもよくあります。
特に小さな子どもや青少年では、一部位に限局する分節型白斑が比較的多く報告されており、この形は先に説明したとおり発症初期にしばらく進行した後、止まる傾向があります。成人では全身のあちこちに斑点ができる非分節型がより一般的ですが、結局のところ白斑の根本的な病理は年齢によって大きく変わるものではありません。
Q. 白斑と免疫疾患にはどのような関係がありますか?
白斑は典型的な自己免疫疾患です。つまり、免疫システムの異常反応により自分の体の一部を敵と認識して攻撃することで発生します。このため、白斑の患者さんは他の自己免疫疾患を併発したり、家族に自己免疫疾患が見られたりすることが多くあります。特に甲状腺の自己免疫疾患(橋本甲状腺炎やバセドウ病など)との関連性が高く、白斑患者の約20%は甲状腺疾患を併せ持つと報告されています。
そのほかにも円形脱毛症(alopecia areata)、1型糖尿病、悪性貧血、乾癬、関節リウマチ、ループスなどの自己免疫疾患と併発する傾向があります。遺伝的素因が重なるケースが多く、白斑患者に特定の免疫関連遺伝子が見つかったり、一つの家族内に複数の自己免疫疾患が現れたりすることもあります。したがって、白斑と診断された患者さんは、定期的に他の自己免疫疾患の有無(例:甲状腺機能検査など)を確認することが推奨されます。